光線療法

(1)光線療法の定義
“光線療法とは、保健と治病の目的を以て、赤外線と可視光線と紫外線を、同時にまたは単独に応用して施術をなすものである
”と定義されているが、これを換言すれば、光線療法とは、太陽光線が保健、治病に果たす作用を応用して施術をなすものであると
言うことが出来る。

(2)もし太陽がなかったら
太陽光線の外観はすこぶる平凡であるが、波長の異なる約10万種類の光を含み、地球上の万物を造り、無生物(無機物)と
生物(有機物)をつなぎ、エネルギーを補給する神秘の綱である。
したがって、日陰の植物がどんなによい肥料を与えても育たないように、動物も光線が不足すると健康は得られないのである。
即ち、太陽光線には百薬にも優る作用があり、人間は一切の良薬を失っても決して死滅しないが、太陽がなくなれば一日たりとも生きられないのである。
故に古代人は太陽を神とあがめたのであり、無心の草木にも向日性(Heliotropismus)がある。
太陽光線は、紫外線、可視線、赤外線より成り立っているが、太陽光線に含まれる光線の作用を応用した自然療法が光線療法(LightTherapy)である。
ドイツの諺に“太陽の来ない所に医者が来る”Wo die Sonne nicht hinkommt,dort kommt derArzt him。
と言うのがあるが、光線療法が健康法から病気の治療まで広範囲に応用できるのも、往々にして起死回生の効果を現すのも、
光線が足りないと健康を損ね病気になり易いことから考えて決して不思議ではない。
例えば、見掛けはいかにも健康そうで、食事に十分に気配りしても、日光浴(紫外線)をしないとビタミンDが欠乏するため、カルシウムを
吸収できないことを知らねばならない、このような人は気付かぬうちに自分の身体を粗末に扱っているのである。この状態からわが身を守り、
真の健康を得るためには、光線の作用を理解する必要がある。

(3)光線療法の原理
光線療法の源は日光浴であり、それが進歩発展した日光療法である。即ち、光線療法は人工的に太陽光線を再現し、
太陽光線の人知を越えて神秘的な恩恵を、未知な作用をも含めて享受せんとするものである。
ちなみに現代医学の祖とされる医聖ヒポクラテス(紀元前460年)は、各人がそれぞれ“ヴィス・メディカトリクス・ナトゥラーエ”、
すなわち“身体のなかにある自然の治癒力(ポノス)”と呼ぶ名医を持っており、この名医を働かせるためには
食物、日光、水、空気、休息と言った養生法を行わなければならないと説いて、日光療法を積極的に医療に取り人れた。
また、近代の日光療法の碩学ロリェ博士は、今世紀の初頭、スイスアルプス山中のオールモン谷のセルニャに小学校を建て、
虚弱児童に対して徹底的に野外教育を行った。
そこでは天気が好ければ児童は携帯用の机と椅子を背負い、教師は黒板と机を背負って、その日の条件の最も良い場所に出向き、
普通は小さな帽子を被るだけで、ほとんど裸体で日光を浴びながら教育したので移動教室とも呼ばれた。
博士はこの学校の成果について“辛うじて運ばれて来たような虚弱体質の児童でも、2・3年もすると見違えるほど強壮になる。
身体の抵抗力は強くなり、知覚、消化吸収、呼吸・循環などすべての機能が著しく佳良になる”と書き残しているが、
これらの作用は光線の生体に及ぼす影響の一端に過ぎない。

(4-1)4台での光線基本照射療法(全身照射)

      例)練習・大会などの終了後の筋肉疲労の回復、体全体の代謝がよくなるため
        筋肉の快復を効果的に高める。

(4-2)光線部分照射療法(患部照射)

(5)こんな時にも光線を照射していいの?

  • 炎症を起こしているのに温めていいの?
  •   赤外線は炎症に対し、皮膚に関係なく深部へ進入し、深部の局所充血に作用し血流を促進させるために
       自動車のラジエータ現象を起こし冷やすことにつながるのです。 すなわち局所の細胞の温度が上昇すると細胞が破壊されるため
       動物は脳の指令によって自動的にその部分に何倍もの血液を送って冷やそうとする働きが起こります。この作用により
       血流が促進され傷ついた細胞を速やかに修復します。以上のことより炎症部位への照射は炎症を早く修復します。
  • 骨折しているのに光線を照射していいの?
  •   骨折では、骨折部分のカルシウムの沈着を有利にしなければなりません。
       そのためにはカルシウムを運んでくれる血液の患部促進が大切なことであります。
       これに対する光線の作用は大変優れております。その他に紫外線はカルシウムの吸収上の絶対条件であるビタミンD3の
       生成作用があるため、カルシウム不足を補います。 ですから骨折部位への照射により快復が著しく早まります。

    (6)光線照射における注意事項

  • 陽性反応  
  •   古い足腰の怪我や病気に対し光線を照射することにより、疲れや痛みが一時的に増す場合もあります。
       その度合いと古さによって4・5日たって現れることもあります。 また発熱時に照射すると体温が
       より上昇することもあります。 このようにいずれの怪我・病気に対しても悪化したかのような症状が
       でますが、その後の照射により楽になります。 ただしあまりひどい場合は一時的に1日から2日あけて
       照射するようにします。
     
  • 光線過敏症
  •    光線を照射することによって皮膚疾患が起こることを言います。
       医師の診断の結果、罹病した疾患が光線過敏症を伴うので日光に当たらないようにと指示された患者さんには
       光線療法はできません。

       全身性エリトマトーデス・ポルフィリン症など

    (7)光線療法に使用するカーボン

       新タイプカーボンに変わりました


    サナモアジョイントカーボン   新タイプフォトピーカーボン

    従来品のカーボンに比べ2〜3倍の連続スペクトル
    出力エネルギーは以前のカーボンに比べ最高で6倍

    カーボンはいずれも太陽光線の全有効波長を放射します。したがって何のカーボンを使用しても
    効果はありますが、最大限の治療効果を引き出すには、特定の波長領域を増量したカーボンを使用する方が有効です。
    そのため次のような特性を有するGR・RD・SB・YLの4種類のカーボンがあります。
    GRカーボン (標準光線用)赤外線・可視光線・紫外線を 均等に放射します。
    RDカーボン (強赤外線用)赤外線が多く紫外線が少ないカーボンです。赤外線は鎮痛・消炎・解毒などに特に効果があります。

    SBカーボン (強紫外線用)紫外線が多く赤外線が少ないカーボンです。皮膚の抵抗力を高め、痒みを止め、殺菌作用があります。慢性の皮膚病や皮膚真菌症に汎用されます。

    YLカーボン (強可視線用)黄色部を中心に可視線を増量したカーボンです。透入深達性があり、新陳代謝・消炎・硬結吸収などに影響する作用があります。

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